やっぱいいや

12月18日月曜日

アムステルダム8:00、12月18日。
バスステーションに降り立つと、まるで日本の新幹線の駅を思わせる街並み。
『ちょっともう少し海外旅行してる感覚を味あわせてよねぇ〜!』

ホント景色が日本みたい。変な感じ。
早速コーチステーションの人にインフォメーションセンターへの行き方を尋ね、街を走る地下鉄、メトロへと向かう。
おっとその前に一休みしよう。

というわけでお金を少しおろす。
50ギルダー。
あとで考えると、たったの12£ということが判明…。
まぁいいや。コーヒーで一服。コーヒーめちゃうま!なにこれ?
んで、その後レストラン内にあるトイレに行くと、なんと1ギルダー必要。
なんでもかんでも金とるんだな!

ホンマに新幹線のような駅から、メトロは出発。
セントラルステーションっていう駅へ向かう。
車内の放送は、
『せんとらるすていしよん!』
フランス語みたいな発音〜っていうかフランス語しらねえくせに何ゆってんだ。

んでせんとらるすていしよぅんに到着。
外へ出ると−
そこはさっきの駅とはうってかわって、おもちゃ箱みたいなかわいいかわいい街並みだった!
『きゃぁ〜オランダだよぅ!!』
単純なおれたち。
水のある街。小さくてオサレな路面電車が、古く美しい建物の間を走っていく。
なんかウソみたいな景色。

インフォメーションセンターで宿を調べてもらうと、一泊80ギルドほどでホテルに泊まれて、
ユースホステルだと30ギルドとのこと。思ったほど安くはない。
ちなみにこのとき、1ギルド=43円 くらい。
まぁ、どっちにしてもお金が足りないので、駅のATMまで走る。
ほんでとりあえず今夜はユースに泊まることに。
まずは荷物をあずけて身軽になりたいよ〜。

セントラル駅を背に、右方向へ少し進むと、目的のユースに到着。
アヤシイ…
かなりアヤシイ雰囲気ただよいまくり…
収容所か?ここは?
場末のバーみたいな、世紀末風ラウンジ&レセプションを抜けて2階へ上がると、ベッド数16の女子部屋。

消毒液の臭いがつんとする。
16もベッドがあるのに、シャワーとトイレは1つしかない…

しばらく休んでさっそく街へ繰り出した。

明日の宿をさがしながら、うろうろ歩いた。
心なしか街中の建物は、前の方につんのめるようなカタチで建っているように見えるが…
ありゃなんなんだ。

ネオンがゆ〜れ〜る〜(何の歌よ?

景色はとってもキレイだ。
水の向こうに見えるネオンと、歴史深い建築物のハーモニーが何とも言い難く美しい。
しかしそれはアムステルダムの表向きの姿!
しばらく東へ進むと、レッドディストリクトへ出た。
アムスの1つの名物、かざり窓地域だ。
肌もあらわな女性たちが、オノレを商品として、立っている窓が延々と続く道。
その間に数知れないセックスショップと、ノンケミカルドラッグを売るコーヒーショップ!
あぁ、まるでバーチャルの世界。
っていうか、かざり窓の女の子、一人もかわいい娘おらん。
つまらんやんけ!かわいい娘そろえぇい!!
ちなみに、写真撮るのは禁止されている。ま、それもそうか。

それにしても、なんだ、このクリーンとダーティの見事なまでのコントラストは。
まるで人間の欲望をすべてカタチどったような街。
あまり居心地がよくない。
なんつか、後ろめたい気分にさせられる。いまいちノリ悪いわ、あたし。
とか思いつつもしばらく歩き回った。
まーとりあえず一杯やるか!

”ドアーズ”というサイケな臭い充満させたコーヒーショップと酒をかねた店に入る。
もちろんそのなの通り、店内には、ジム・モリソンのポスターとかがはりまくってある。
基本的にコーヒーショップには、酒がおいていないことが多いんだが。
まずは、やっぱりビール!うまいね、やっぱビール最高。
少し酔いがまわったところで、もちろんのこと、アムス名物にトライすることに。当たり前。
っていうかアルコールと一緒にやっちゃいけないとかいうけどそんなのもちろんムシ。
むちゃくちゃ普通にハッパは売られていて、25ギルドでかなりの量が買える。やすぅ…
たくさんの種類がおいてあるが、どっちしてもオラ、そんな種類なんてしるわけねぇ。なので、
『一番ポピュラーなやつくらはい!』
というわけで、K2ってのをゲット。ちなみにアムスでは、問題なく英語使える。
みんな英語当たり前にしゃべる。一応公用語はダッチ(オランダ語)だけど。

ほんでま、巻き巻きして火をつけた。
『うっめぇ〜〜〜!!』
ってオイ。オマエ。
ていうか濃い。つか、ちゃんと実のところしかないの。
カナビスって、おどろおどろしい姿をした植物で、葉っぱの真ん中にいかにも
『毒あります』
っていうカッコをした実がぶわわぁとついていて、そこが効き目の強いところ(らしい)。
そんで、アムスで売っているカナビスは、その実だけ。うひゃ。純度120%。
ビニールの開閉できるちっちゃなパックに入ってグラム単位で売ってるんだ。

タバコに混ぜてすやぁ、いいのに、ついそのままなんも混ぜモノしないですってもた。
煙をすったら、しばらく息を止めて頭の中を煙りが巡回する感覚を思い浮かべるのさ。
…ってオメーなんでそんなことしっとんじゃ。
そりゃもう効くにきまっとるやん。混ぜてないし。
速攻効き目あらわれるの巻。
最初はゆっくり、じわじわと、そして突然ディープな世界へ。

マリファナを吸いながら作った音楽、マリファナを吸っているときに適した音楽、
なんて言われている音楽たちの意味が、その時ようやく実感としてわかった。
もうむちゃくちゃフィットするのだ。
レゲエがなんでスバラシイかまで、おいらわかってしまった。
サイケデリックミュージックの意味もわかった。
その意味は、その濃い瞬間を試してみた人にしかわからないだろう。
口ではどうやっても説明できない。
けどおら、音楽好きなだけに、その意味が自分の中で解明されたことが嬉しくてたまんなかった。

感覚はどんどんとぎすまされる。
下から上がってくる重力と、上から下がってくる感性。
それがしばらくたつと逆になったり、また逆になったり。
そして、肉体の感覚は、さわさわいいながら下に降りていく。
そしてその感覚だけが、残って、敏感になる。

例えば、ある1つの音だけがフィーチャーされて、残りの雑音はそれを浮き立たせるBGMになる。
例えば、何かを見つめると、その物だけが目に迫力もって飛び込んできて、周りの物はどんどん沈んでいく。
アタシはその感覚に覚えがあった。
それはまさに、子供の頃にあった感覚と全く同じもので、いつも何だろう?ってフシギに思っていたもの。
成長するうちにいつしか感じることができなくなってしまったあの感覚。
例えば、ピアノを弾いていると、一瞬にして、鍵盤が遠くに見える錯覚に陥り、
その状態を自分で意識的にしばらく保つことさえできた。
さらに言えば、その状態へ自分を意識的にもっていくことすらもできた。
音にしても同じことだ。
それはホントにホントにフシギで、そして気持ちのよい体験だった。
子供の頃はそれが自然にできたんだ。
子供が天才なのはナゼか?
きっと何の理由もなく、そうやってアドレナリンを脳内に作ることができるからなんだろう。
…って思っていたけど、どうやらそれって病気の一種らしい。
っていうか、あの感覚治療したらホントもったいない。だぁーなんでそんなもったいないことすんだ。
むちゃくちゃ楽しい感覚なのに。

すでに、意識は+と−のぎりぎりの境目にあった。
モールス信号みたく意識が飛んでる。
ふと我に返る瞬間と、今自分がここに本当にいるのかどうなのかわからない瞬間とが交互にやってくる。
少し怖かった。逃げたかった。
『ぎゃーさっさとこの効き目、消えてくり〜』
と思うときもあった。
そうでなければ死んでしまうような気持ちにもなった。
とにかく、ボーとしたり、それを制御するような現実の感覚をくりかえしながら時は流れた。
店にはシャーラタンズ(UKね)がかかっていた。だけどとにかく感覚だけを覚えている。
ねぎと何を話していたのかは、はっきりとは覚えていない。

少しだけ我に返ると、むちゃくちゃおなかが空いていた。
なんだかさっきから、作用がマリファナとハシシの中間みたいだぞ!?
だるぅくて、だけどやっぱ楽しいつうか、いまいち口で表せない。
K2ってそういう効き目があるのかな…やっぱ種類によってだいぶ違うのかしら…
どっちにしても、とにかくハッパを吸った後は異常におなかが空く。
絶対拒食症に効果ありだと思うんだけど…ダメ?

店をでてしばらく夜の道を歩く。
最初、ねぎと2人して
『ってゆうか歩けないんじゃ…?』
ってゆってたけど、なんとか大丈夫。
ただやっぱりハッパ吸うと、一瞬で顔が酔っぱらったような、疲れたような顔になるから、
それがヤダ。
気温はイギリスよりずっと低いようだ。
冷たいくうきが超きもちいぃ。
寒い、っていうよか、冷たいの。
昼間買ったマフラーがだいぶ役に立ってる。
どこを歩いたのかよくわからないまま、とにかくケバブが食べたい気分満点だったのでケバブ屋に入った。

つうか、街中ケバブ屋だらけ。イギリスよかずっと多い。

とにかく気持ちを正常に保とうとしていた。
なんとか自分の気持ちを制することができる状態。
でもものすごくふわふわしている。

ケバブはむっちゃくちゃ美味かった!
ちなみにケバブとは、トルコだかあの辺の料理。ヒツジの肉とかを焼いて食べるやつ。
あー意味不明。
あんまり美味かったので、あたしらしくもなく、ほとんど完食。

そしてその後疲れた2人はインターネットカフェへ向かい、しばしメール。
アムスのインターネットカフェはかなり充実している。
もちろん、そこでもハッパは買えるし、うまいコーヒーも飲める。
ちなみに、どこででも、カウンターバーのところに、ハッパを巻く紙と、紙のフィルターがおいてある。
かかっている曲も、最高。ボケー。
あぁ、けどとにかく今日はもう疲れたよ…

クリーンでピースフル?

あたしの小さい頃のオランダのイメージといえば、限りなくクリーンでピースフルだった。
しかしそれは今や覆された。
なんかむっちゃくちゃドラクエの世界なんだけど!!酒場!!場末の酒場町みたいな…
ほんでもって限りなくバーチャルな空気。
それに、60年代の雰囲気ってもしかしてこんなんだったんじゃないかな、って思った。
すごい未来的でもあるんだけど…
とにかく、世紀末な感じ。

しかし、この街は、少しのハッピーとともに、あたしをとてつもなくブルーな気分にさせやがる。
もしもずっとここにいたら、間違いなくナーバスブレイクダウンしそうだ。
死にたくて死にたくてたまらなくなってしまうだろう。
今でさえ、そんな気分になってるし、既に。
つか、ついこないだ辛いことがあったからってのも少なからず影響してるとは思うけど…
けど、
マンチェスターが、日本が恋しい。逃げたい。
誰か守ってほしい。コワイ。

純度120%のハッパを吸った後の夜は、あるちょっと内緒の感覚がずっと続いているような感じと一緒だ。
なんじゃそれ。
ちなみにヒントは、その感覚は普通はずっとは続かない。
つか、むちゃわかりやすい説明だと思うのだが。
ダメ?


翌日

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