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やっぱいいや

4月28日 土曜日

決まって今日も朝寝坊。
何しろ昨日は、ライブのはしごをしたし、マウス・オン・マーズがあまりにもかっこよくて踊りすぎて疲れた。
おまけにがつんがつんウォッカを飲みまくった。
この頃ビールじゃダメなのよね〜あんなの水、水。ヤバイんちゃうん?オレ?
けどビールの良いところはいくら飲んでも翌日に響かないこと。
ウォッカとかだと、あまり飲み過ぎると二日酔いの憂き目にあう。この日は大丈夫だったが。

昼起きて台所でたばこを吸っていると、家主のローナンがブランチを作っていた。
ベーグルに数種類のチーズを乗っけてオーブンで軽く焼いている。
う〜、うまそうだな〜。オレも帰ったらそれ真似しようっと。

やっぱり話ずきのローナンと、ナニジンとつきあったことがあるか?とかそういう話で盛り上がった。
ローナンは、イングリッシュ、スコティッシュ、スイス、イタリー、ポーチギー、アメリカン、フレンチ、エトセトラエトセトラ…
と延々とこんな人とつきあった!と話はじめたが、アンタそれ一夜のアバンチュールとかそういうのまで入れてるんじゃ?彼曰く、
『いろんな国の人とつきあい、何かをお互いに学ぶことは素晴らしいことだ。
そんで何もかももうお互い吸収したらそれでさよなら。人生は一度きりなんだから、前向きに楽しくいかなくちゃね!』
いろんな国の人とつきあって、お互いの文化から自分の知らないことを学ぶのは確かに素晴らしいことだ。
だけどなぁ…それですぐさよならっていうのは…オレはやだけど。
今の時代はそういう軽いつきあい方が多いのかしら。”人生は一度きりなんだから…”という言葉に
TFCの”イフ・アイ・ネヴァー・シー・ユー・アゲイン”が頭に流れ出したアタシに彼は、
『ナニジンが好き?日本人よりブリティッシュの方が好き?』
と聞いてきたので、
『あたしは国籍で違いを見いださないよ。』
と答えた。彼はそれに反論し、
『だけどそれぞれ違う文化があるじゃないか。』
と。またそこから会話は広がったのだが…いや、確かにそれは彼の言う通りだ。
だけど文化の違いとかって、パーソナリティーの違いと同じで、うまくいえないけど、とにかく重要なのは中身。
日本人だってイヤな人はいるし、イギリス人にもいい人はいるし(笑)、何人だろうがあたしは関係なくつきあうことにしている。
男女とかそういうの関係ないところでも。きれい事と言われそうだが、そういう問題とはまた違うところで。
あたしが、彼に言った、どの国の人も違わない、というのはそういう意味で、文化とか顔立ちとかじゃない。
確かにもっと若い頃は、あたしにだってガイジンに対する、憧れをはき違えた変な感覚はあった。

だけど、いろんな国の人たちと交流するようになってから、真の国際人というのは、
あえて自分の故郷の国の人たちや文化を大切にする人たちかもしれないとさえ思うようになった。
どうも、特に日本では、”白人と友達”とか、”英語が達者”とかだけで国際化、国際化、と言われているような気がする。
そんなのは、国際人ぶっているだけで、本当の国際人ではない。
だからといって自分はそうではない、とはいわないけど、とにかくそういう風潮はあたしは嫌いだ。
違う文化があるのは当たり前。それをどうやってお互い楽しむか。それが問題で、国は違っても文化も違っても、
あたし達には絶対共通する何かや、話題があるし、例えば同じ東アジア人を卑下したりするのは全く筋違いなことで…
こういうこと話はじめると難しいけど、とにかく、オレ達”地球人”!
ということにしておく。実際、周りの友達に
『ともこは典型的日本人じゃない!』
とさんざん言われるようになってから、
『っていうか地球人だから!』
と言うようにしている。これまた、典型的日本人て何?とかそういう話になるけど、
地球人っす!というとみな納得してくれるので、それでいいや。ていうかジョークだからよろしく。
マジ顔で地球人!っていうヤツなんてコワイてば…ある意味ウザいし。

つか、うちのオトン曰く、うちのオカンは宇宙人らしいので、厳密にいうとハーフなんだが。

問題なのは、自分がそうやってオープンマインドでいても、世間にはレイシストがいないわけじゃないてこと。
しかし、得てして外国にいる外国人、例えば留学生とかそういう人たちは、フレンドリーな人たちが多い。
外国人だからどうとか、そういうの無くしたいよ。めんどくさいもん。めんどくさいこと大嫌い。


語り入ってしまった。
まあとにかくそんなこんなをローナンと朝から語っていた。

さて、今日することは、街でゲットしたちらしで発見したレコードフェアをのぞきに行くこと、それからマンチェスターに帰ること!
ねぎがもうすぐ帰国してしまうから、いつものクラブにでもいくか、なんてことになってた。

『ちょっとレコフェアにいってくるね、ちょろっとみて帰ってくるよ』

とみゆきさんに言い残していそいそセントラルステーションにでかけた。
セントラルステーションのセントラルホテルというしつこい名前のホテルでレコードフェアがあるらしいのだが…
住所がセントラルステーションってどういうこと?

とにかく、セントラルステーションまで出向くと、なんとホテルはホントに駅の中にあった。
エントリーに1£を払う。…っとああ〜!昨日のマーブルレコードのちらし発見!
ウェブページがあるらしい。カタログが載っている。なかなかのセレクションである。
興味がある人は行ってみるといいのでは?上のリンクから行ってね。

レコードフェアは…う〜ん、まあ普通って感じ。
という割にはいろいろ買ったけど。
60年代の基本的名盤とかそういう普段後回しにしているのをいくつか買った。
この頃レコ日記書いてないけど、そのうち気が向いたら書こう〜っと。

3時前にみゆきさんから電話があって、彼女も街に出てくるということで待ち合わせ。
みゆきさんは、ミッシングという中古レコード屋を教えてくれた。

っていうかこっちの方が断然レコードフェアよりむちゃやすくて品数豊富〜!!
やっぱりグラスゴーにはこういう店があるのね。
そんで購買欲炸裂したオレは、7インチを中心にまた買いまくった。
また帰ったら聴くので大忙しやん!といいながら顔は笑っている、気持ちの悪いオレ。
だから年頃のオトメなのに〜!

ミッシングは、普通のレコード屋なのに、20£80pとかいう値段を、
『pは細かいからいいよいいよ。』
つっておっさんまけてくれた。らき〜!

さてこれからオレには大仕事が。一回帰って荷物を整理してマンチェに帰らねば〜!
時は既に4時を廻っていた。猛ダッシュで17時の電車に乗ってやる!

そういえば朝から何も食ってないや。
というわけでバーガーキングに入って、またしても難解なグラ訛りの店員に遭遇しつつ、ようやくハンバーガーをゲット。
なんでこういうどうでもいいところに超のつく訛り人がいるのよ。
この間もバーキンでそういう人に会ったような気が…

ダッシュでバスにのってダッシュで用意して、ダッシュで駅までバスにのって…
アカン。今日は土曜日。おまけに天気もよく、街中まで行くと、バスはエライ渋滞に巻き込まれた。
全然動く気配なし。
『神様仏様、ノーマン様ジェリー様レイモンド様〜!』
と意味不明に心で祈ってみたが、祈りは届かず…
ノーマン様ジェリー様レイモンド様なんかに頼むからいけなかったのよ…
『グラスゴーはいいところだよ〜〜〜マンチェなんかに帰っちゃだめだよ〜〜』
という催眠が風にのってやってきたのに違いない…

というわけで見事に駅についたのは17時を10分も過ぎていた。
こういうときに限ってイギリスの電車は遅れてくれない。
せっかくみゆきさんは駅でそのままあたしの用意を待っていてくれたのだが…

『次の電車は…ていうか最終のマンチェまでの電車は18時48分だって。それまで飲みにでも行きますか。』

だけどまてよ。乗り換えの駅、カーステアーズ、なんて駅聞いたことないんすけど。普通プレストンのはず…
ちょっとヴァージントレインのインフォメーションに路線図とかないかみてこよう。

インフォメーションに入ってうろうろしていると、そばに座っていたちびっこがまず話しかけてきた。

『どうしたの?何か困ってるの?』

でた。お節介、いやいや、心優しきグラスゴー人。

『うんと、カーステアーズって駅知ってる?』
『知らないなぁ…』
『マンチェまで帰るのにそこで乗り換えなくちゃいけなくて、わかんないから路線図がみたいの。』

別に路線図がないならないで構わなかったんだけど、彼女は、

『インフォメーションの人に聞いてみるといいよ。』

聞くまででもなかったんだけど。ああそういってくれたからには聞かなくちゃ。
だけどまだうろうろしていると、

『インフォメーションはそっちよ。』
『ああ、だけど列が。』
『列にはおっさん1人だけだから、そっちから入んなよ。そっちの方が近いよ。そうそうそこそこ。』

なんて具合に、いちからじゅうまで全部指示してくれてなんとまあホントに親切な人なんだ。
この街で少しでも困り顔をしようものなら、話しかけられないことはない。

結局インフォメーションでカーステアーズについて聞いてみることに。
とりあえず、確認。
『次のマンチェスター行きの電車はいつですか?』
『18時48分だね。』
『それって、カーステアーズとかいう駅で乗り換えのやつですよね?そんな駅聞いたことないんすけど…一体…』
というとお兄ちゃんは苦笑いして、
『とてもちっちゃな駅なんだよ。』
やっぱり。
『だから絶対迷わないから大丈夫。そこから乗り換え無しでマンチェスターまでいけるよ。』
とのこと。お兄ちゃんもやたら親切。

さっきの女の子にわかったよ、ありがとうとお礼を言おうと思ったら、彼女はもういなかった。
そんなさりげない親切がまたたまらんのよね。

そしてまたしてもグラスゴーポイントアップ。

しかし、そんな小さな駅で、またいつものように電車が遅れたらそれこそ切なさ満点。
ああ〜どうしようオレはオレは〜今日もグラスゴーに泊まっちゃう?
心揺れつつ、とりあえず時間まで駅の中にあるパブに入った。

っていうか今日はスーパースターのクラブ、ファットダットがある日なんだよな…
行きたいな行きたいな…

『行こうよ行こうよ〜!泊まっちゃえ泊まっちゃえ〜!』

とみゆきさん。ああ〜ますます心揺れる〜
ジョーに会いたい〜スーパースターみたい〜みたいみたいみたい〜!!

よし。やっぱもう一晩泊まろう。カーステアーズかなりアヤシイし。

というわけであっさりマンチェ帰りを諦めたオレ。オレの人生なんていつでもこうやって無計画さ。
一旦ローナンのフラットに帰って、飯を食ってからでかけることにした。
せっかく持ってきた重い荷物をまた持って帰りつつ。
マンチェの友達にやっぱり帰らないことにした…と連絡を入れるが、
『スーパースターのイベントがあるって聞いたから帰ってこないと思ってたよ。』
としっかり見透かされていた様子であった。

スーパー、テスコにまた寄って、最後の夜はちゃんと飯作る!
とまた料理好きの血が騒ぎ、今夜はスパゲティーとサラダと、みゆきさんお気に入りのスコティッシュのスープ。
あたしはマッシュルームとアスパラガスのスパゲティーと、スモークサーモンのサラダを作った。
っていうか昨日の”イングリッシュ”スパゲティより悪いけどオレが作った方がずっと美味しいもんね〜
アルデンテだよ!君たち!!今夜はちょっと茹ですぎたけど!!

スコティッシュのスープはなんだか名前忘れたけど美味かった。
牛のテールらしきものや、ベジタブルがいくつか入ったスープ。
イギリス人はよくこういう缶詰にはいったスープを温めて、それとパンで夕食をすませたりする。
というかビンボウな学生の夕食ってみんなそういう感じだと思う。ビンボウというより倹約家?
特にスコティッシュはケチで有名だしね。だけど、意外とこういうスープ美味しいのよね。

ああっと!気づけばもう21時過ぎてるじゃないの。
ファットダットは確か20時からだった。
そろそろでかけなくちゃ。ライブ始まっちゃうかも…といいつつのんびり気味で、家を出たのは20時半くらい。
場所もいまいちわからなかったので、あせってタクシーをつかまえた。

さて…ファットダットの会場はいずこ…

この日のライブ日記へ

翌日

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